「好きな人がいるけど、どうアプローチすればいいか分からない…」
「職場や学校で、気になるあの人ともっと仲良くなりたい…」

「好きな人ができた!」「あの人と仲良くなりたい!」からその先へなかなか進めない。そんな風に人間関係や恋愛で悩んでいませんか?
もし相手の気持ちを自分に向けさせたいのならば、とてもシンプルで、かつ効果的な方法があります。
それは、あなたから先に相手に好意を伝えること。
「いやいや、それが出来ないんだよ。」「恥ずかしいから無理!」「そんなのでいいの?」など、いろいろ思うかもしれません。(私もそう思います。笑)
しかし、「好意の返報性」という、私たちの心に深く根差した心理的な働きを知ることで、どうこう考えるよりも「よし!まずは相手に好意を伝えてみよう!」という行動力や勇気が出るはずです。
この記事では、恋愛や人間関係をより良好にする強力な武器「好意の返報性」について、心理学の視点から解説し、今日からすぐに使える具体的なアプローチ方法までをご紹介します。
なぜか気になる…「好意の返報性」とは?
あなたは、誰かから「○○さんのそういうところ、素敵ですね!」と褒められたり、「いつもありがとうございます。」と感謝されたりしたとき、どのような気持ちになりますか?
なんだか心が温かくなって、「あなたのそういうところも素敵!」や「こっちこそありがとう!」と、同じようにポジティブな気持ちを返したくなった経験はありませんか?
それが、まさに「好意の返報性」です。
これは、誕生日プレゼントをもらったらお返しをしたくなるのと同じで、私たちの心は無意識に「もらったもの(好意)と渡すもの(好意)のバランス」を取ろうとするのです。



ただし、最初は“好意”だったものが“義務”として、いつの間にかお互いが苦労する羽目になるのは避けよう。
私たちは「自分を認めてくれる人」を好きになる
では、なぜ私たちは好意を返したくなるのでしょうか。
その鍵は「自尊心」にあります。
私たちは誰でも、「自分は価値のある人間だ」「人から認められたい」という気持ち(自尊心)を持っています。
人から好意を寄せられるということは、自分の存在や価値を認めてもらえるということ。
それは私たちの自尊心を高めてくれる、とても嬉しい出来事なのです。
自分にそんな素敵な感情を与えてくれる人がいたら素敵だなと思いませんか?
きっと「この人、良い人だ」や「素敵な人だ」と感じ、好意を持ちます。
つまり、あなたの好意は、相手にとって「自分を肯定してくれる最高のプレゼント」になるのです。


恋愛で効果絶大!好意の返報性を活かす3つのアプローチ
この心理を使えば、気になる相手との距離をぐっと縮めることができます。
ここでは具体的な3つのアプローチ方法をご紹介します。
1. まずは「小さな好意」から伝えてみる
いきなり「好きです!」と告白するのはハードルが高いですし、まず失敗する可能性が高いことは明らかですよね。
そこでまずは、相手が受け取りやすい「小さな好意」からはじめてみましょう。
いきなりの「好きです!」は大げさかもしれませんが、まだそんなにお互いをしらない間柄なのに相手からぐぃぐぃこられたら逆に不信感を抱きますよね。(最初からぐいぐいこられたほうが嬉しい方もいらっしゃると思いますが)
以下がすぐに始められる「小さな好意」です。
- 笑顔で挨拶する
「おはようございます!」と相手の目を見て笑顔で挨拶するだけでも立派な好意のサインです。相手もきっと笑顔で挨拶を返してくれますよ!私の経験談から、相手がよほどの恥ずかしがり屋か自分を嫌っていない限り、みんな笑顔で目を見て挨拶を返してくれます。 - 相手の良いところを褒める
「今日のネクタイ、素敵ですね!」「その手帳、かわいいですね!」など、具体的に褒めるのがポイントです。何を褒めて良いのかわからない場合は、相手の持ち物や考え方(意見)などに注目すると褒めやすいですし、そこから話を発展させることもできますよ。 - 感謝を伝える
「さっきは手伝ってくれてありがとうございました。助かりました!」と、些細なことでも感謝を言葉にしましょう。特に立場が上の人(職場の上司など)が部下等に感謝を伝える気持ちを忘れないことは、仕事を円滑に進める上でもとっても重要です。 - 相手の話を熱心に聞く
相手の話に興味を持ち、頷いたり質問したりする「傾聴」の姿勢も、強力な好意のメッセージになります。相手に自分を知って欲しいという気持ちから、つい自分のことを話しすぎてしまうかもしれません。しかし、「自分のことを話す」と「相手の話を傾聴する」の割合は、後者を多めにとるよう心がけましょう!
大切なのは、見返りを求めず、純粋な気持ちで相手に関心を持つことです。


2. 「褒め言葉」は最高のプレゼント
心理学の世界でも「褒めること」の効果は証明されています。
心理学者のエリオット・アロンソンらが行った実験では、人は自分を肯定し、褒めてくれる人に対して強い好意を抱くことが示されています。
人は誰しも、自分を批判したり否定したりする人よりも、認めてくれる人を好きになるのです。
なぜなら、批判や悪口は、私たちの自尊心を直接傷つける行為だからです。



自分を傷つける相手に行為を持つのはとても難しいですよね。
小さな好意でも相手を褒めることはお伝えしましたが、ここではさらに踏み込んだ褒め言葉を指します。
誰でもすぐに気づくようなことで相手を褒めるだけでは、知り合い程度の仲からさらに深くすることは難しいです。
「よく私を見てくれているんだな」と相手に気づかせるぐらいの観察力と気の利く言葉をいってあげられたら最高ですね。これは最初の段階ではなく、小さな好意のジャブを積み重ねてきたことでさらに力を発揮します。
あなたの好きな相手を、世界で1番の味方でいるつもりで、素敵なところをたくさん見つけて伝えてあげましょう。
3. 「相談」や「お願い」で特別な存在に
「ちょっと相談に乗ってほしいんだけど…」「これ、少しだけ手伝ってもらえるかな?」など、相手に相談やお願いをすることの重要さについてお伝えします。
実は、人に何かを頼むという行為も、相手への好意や信頼を伝えるメッセージになります。
「あなたは頼りになる人です。」「あなたを信頼しています。」というサインを受け取った相手は、自尊心が満たされ、あなたに好意を抱きやすくなるのです。
これは心理学では「ベンジャミン・フランクリン効果」と呼びます。
相手に「助けてあげる」という機会を与えることで、相手の中に「自分はこの人のことが好きだから助けたんだ」という気持ちが芽生えるのです。
「相談やお願いをすると嫌われるかも?」と考えるのではなく、「あなたを信頼しているからお願いしたいのです。」という気持ちでいると、お互いいい気分で物事を進めることができます。
ただし、意味のない相談やお願い、相談やお願いのやり過ぎには注意しましょう。
3つのアプローチのまとめ
以下が3つのアプローチ方法について表にまとめたものです。
アプローチ方法 | 具体例 | 相手が受け取るメッセージ |
---|---|---|
小さな好意 | 笑顔で挨拶、感謝を伝える | あなたへの親しみ |
褒める | 具体的な長所や行動を褒める | あなたの価値 |
頼る | 簡単な相談やお願いをする | あなたへの信頼 |
使う前に知っておきたい注意点
好意の返報性は強力なツールですが、使い方を間違えると逆効果になることもあります。
以下の点に注意しましょう。
- 見返りを求め過ぎない
「これだけやったんだから、好きになってくれるはずだ。」という気持ちが透けて見えると、相手はプレッシャーを感じてしまいます。あくまで自然体を心がけましょう。 - 相手の状況を考える
相手に既にパートナーがいる場合、あなたの好意が相手を困らせてしまう可能性もあります。関係性をよく観察することが大切です。 - 誰にでも同じ態度はNG
「八方美人」だと思われてしまうと、あなたの好意の価値が下がってしまいます。「あなたは特別」というニュアンスを大切にしましょう。



見返りを求めない、相手にパートナーがいるかどうか確認、誰にでも同じ態度はNG。



見返りを求めていない風に装ったり、さりげなくパートナーの有無を確認したり、その人だけ特別扱いしたり、色々と難しいです…
まとめ:勇気を出して、まずはあなたから!
今回は、人間関係、特に恋愛において強力な効果を発揮する「好意の返報性」について解説しました。
- 好意の返報性とは、好意を示されると好意を返したくなる心理のこと。
- その背景には、認められたいという「自尊心」が関係している。
- アプローチは「挨拶」「褒める」「頼る」など、小さなことからでもOK。
- 大切なのは、見返りを求めない誠実な気持ち。
好きな人に気持ちを伝えるのは、とても勇気がいることです。
しかし、あなたが先に心を開いて小さな好意を示すことで、相手の心も少しずつ開いていくはずです。
この記事が、あなたの人間関係や恋愛をより良い方向へ導くきっかけになれば嬉しいです。